岐阜新聞「素描」1回目(全9回)

チャンスを活かせ、 衝撃の旨さ「鶏ちゃん」

岐阜新聞 令和3年9月5日付 掲載

チャンスを活かせ、 衝撃の旨さ「鶏ちゃん」

 金魚と文鳥で知られる愛知県弥富市から、約300年続く日下部家15代目にあたり婿養子として今年で28年。これまでの人生の中で、大切にしている事を紹介させていただきます。
 高校入学初日のクラス朝礼の時、担任の話を上の空で聞いていた私に内容について質問されました。当然答えられずにその場で立たされ、不貞腐れて余計に話を聞いておりませんでした。その後、先生に別の質問をされたのですが、やはり答えられず。不貞腐れずに先生の話をきちんと聞いていれば答えることができたのにです。先生は「お前はチャンスを活かせない男だ」と。この一言は今でも忘れられません。それからは何かチャンスがあれば、自分から取りに行くことを大切にしております。この担任の先生は、元オリンピック選手で水球ナショナルチームキャプテン。だからこそ チャンスの大切さを私に教えて下さいました。
 卒業後は名古屋商科大学に進学し、部活動でツーリングクラブ、ゼミ仲間とのスキーに明け暮れておりました。ここで同じキャンパス内にある短大との合同学園祭で妻と知り合いました。妻の実家は鶏肉加工メーカーを営んでいると聞いており、自慢の製品を度々賞味しておりました。ある時、友人とスキーに行き、 日下部家に初めてお邪魔し泊まらせていただいた時、生まれて初めて食べる「鶏ちゃん」の「衝撃の旨さ!」。妻になぜ今まで私に話をしないのかを尋ねると、「こちらでは当たり前の料理。あえ て話をするほどではない」と。こんな美味しい料理があるなら、世に広めるチャンスと直感。 私の仕事の原点です。 

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岐阜新聞 令和3年9月5日付 掲載
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