販路拡大アイテムに鶏ちゃんを定め2000年頃から名古屋開拓プロジ ェクト始動。当時は地元顧客に直接訪問するルートセールスでした。新規開拓時間を捻出するために担当顧客訪問スケジュールを組み直して、既存売り上げを維持しつつ新規商談時間を確保。
いざ商談に向かうと当時の商品名は「味付けかしわ」で今一つアピール不足。そこで商品説明に鶏ちゃんの定義を表記するのが良いと考えました。 弥富出身で鶏ちゃんをよく知らないので周囲に定義を伺うと、誰からも明確な答えを頂けません。地元や県図書館でも調べましたが定義と言うべき文言が見つかりません。だけど必要。ならば、定義を作ればよいと思い、改めて「鶏ちゃんとは何か?」を考えました。各社、各店、各家庭で全てに共通な事を考えた結果が3つのポイント。「鶏肉であること」「一口サ イズにカット済み」「タレで味付け」です。何より大切なのは岐阜の誇る郷土料理であること。定義として「鶏肉・一口サイズ・タレ味付けされた 岐阜の郷土料理」でも通じます。ところがこの語順では拡散途中で、郷土料理が当時流行りのB級グルメになる可能性を懸念しました。 最重要事項である郷土料理を前に出し「岐阜の郷土料理で鶏肉・一口サイズ・タレで味付け」として鶏ちゃんの定義を作りました。 鶏ちゃんは料理がブランドで、飛騨牛に代表される素材ブランドとは異なります。そしてパッケージに鶏肉料理であることを明確にするために漢字で「鶏ちゃんとは?」を表記。商品名は誰もが読めるようカタカナで「ケイちゃん」に改定。鶏ちゃんが広がり始めます。
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岐阜新聞 令和3年9月19日付 掲載
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